浮腫み(むくみ)について
寝不足のときやお酒を飲んだ翌朝、あるいは慣れない立ち仕事をした日の夕方などに、顔や脚の浮腫みを感じたことのある方は多いかと思います。
浮腫みは、体内の水分によって生じるものです。多くは、その日のうちに消失します。しかし、中にはなかなか取れない浮腫みも存在し、そういった場合には病気が潜んでいる可能性を考慮して対応する必要があります。
浮腫みがとれない、浮腫みがひどいという場合には、さくら通り循環器消化器内科に一度ご相談ください。
浮腫み(むくみ)の種類も様々
浮腫みがもっともよく見られるのが、脚です。ただそれ以外にも、手、手指、顔、またときには胸や背中にも見られます。
また、手足に出現するときも、片手(片脚)だけ、両手(両脚)ともに現れるパターンがあります。特に片側にだけ浮腫みが現れている場合には、病気を原因としている可能性が高いと言えます。お早目にご相談ください。
浮腫み(むくみ)は、なぜ起こるのか?原因とケース
長時間同じ姿勢で過ごしたり、身体が冷えたりすると、血流が滞り誰にでも浮腫みが生じます。立ち仕事や座り仕事などのあとに脚が浮腫むのもこのケースであり、基本的に心配はいりません。また、浮腫みが生じても一晩寝ると治るという場合も同様です。
しかし、中には病気を原因とするものもあります。
急いで受診するべきケース
- 普段通り生活している中で突然浮腫みが生じた
- 浮腫みの状態が片方の脚だけに現れている
という場合には、すぐに病院ご受診してください。血栓や下肢静脈瘤やリンパ浮腫などが疑われます。
早めに受診するべきケース
- 浮腫みがなかなかとれない
- 浮腫み以外の症状がある
という場合には、早めに当院にご相談ください。腎臓、肝臓、心臓などの病気を原因としている可能性が疑われます。
浮腫み(むくみ)を引き起こす可能性のある代表的な病気
浮腫みを引き起こす病気としては、以下のようなものがあります。
心不全
血液が全身を巡らなくなり、血流が滞ることで浮腫みが生じます。
その他、動悸、息切れ、疲労感、倦怠感などの症状も見られます。
腎不全
血液をろ過して尿として排出できなくなり、浮腫みが生じます。
その他、高血圧、疲労感、食欲低下、吐き気、貧血、不整脈などの症状を伴います。肺や心臓に水が溜まることもあります。
甲状腺疾患
甲状腺機能低下症(橋本病)などによって、体内の水分がうまく代謝されず、浮腫みが生じます。
その他、まぶたや顔の腫れ、嗄声、皮膚の乾燥、抑うつ症状、認知機能の低下、徐脈、月経異常などの症状を伴います。
肝硬変
肝臓が硬くなり、タンパク質が合成できなくなることで、血管から間質へと水分が漏れ出し、浮腫みが生じます。
その他
下肢静脈瘤、甲状腺疾患、ネフローゼ症候群、リンパ浮腫、栄養失調なども、浮腫みの原因となります。
浮腫み(むくみ)の解消法・予防法
自宅にて自分で出来る方法について
一時的な浮腫み、ときどき起こる浮腫みを早く治したい場合には、以下のような方法を試してみてください。
ただし、何日経っても浮腫みが改善しないというときには、こういった方法に頼るのではなく、必ず医療機関を受診するようにしましょう。
- 塩分の摂り過ぎないように注意する
- 加工食品を避ける
- 飲み過ぎない
- 適度な運動をする
- 質、量ともに十分に睡眠をとる
- ストレスを解消する
病院で治療が必要なる場合の治療について
浮腫みの原因となっている病気の治療を行います。
併せて、利尿剤などを使用し、浮腫みそのものに対する対症療法、生活習慣指導を行います。弾圧包帯、医療用のストッキングを使った圧迫療法が有効なこともあります。